大村教授の美術鑑賞・美術史講座「カルロ・クリヴェッリ伝:生涯と作品」NEW

【4/9開講】カルロ・クリヴェッリ(1430/35年〜1495年)は、ルネサンス中期に北イタリアで生まれ、中部イタリアで活躍した幻の画家です。ヴェネツィアで生まれたクリヴェッリは、同地で修行中に罪を犯し追放となり、流浪の末パドヴァに行き着きます。地元の画家であるスクワルチオーネ工房で、マンテーニャとともに修行を積んだと思われ、その後はザーラ(現在のクロアチア、ザダール)に移住し制作を続けます。1968年頃、終焉の地であるマルケ州アスコリ・ピチェーノに定住し、テンペラ画による祭壇の制作を中心に、弟のヴィットーレと共に工房を構え、自身家庭も持ちます。当時はマルケ州では、サン・フラチェスコ会やドメニコ会等の修道会からの祭壇画需要が増え、クリヴェッリはそれに応え活躍します。晩年はナポリ王からナイトの称号も授かり、その地で成功裏に人生を終えました。残念ながら、G・ヴァザーリ著「美術家列伝」に記載されなかったことで、19世紀までその存在が忘れ去られました。現在では、作品は40点程のみ残っていて、その多くは世界中に散逸しています。中世最後のテンペラ画家の生涯と作品を鑑賞し、クリヴェッリの軌跡と功績を振り返ります。

●講座内容
1回  修業時代の作品:受難の聖母子
2回  ザーラ時代の作品:マッサ・フェルマーナ多翼祭壇画
3回  マルケでの初期作品:聖エミディオ大聖堂多翼祭壇画
4回  マルケでの中期作品:受胎告知
5回  マルケでの後期作品:モンテ・サン・マルティーノ多翼祭壇画
6回  晩年期の作品:カメリーノ大聖堂多翼祭壇画

曜日・時間

第2・4火曜日15:30〜17:00

受講料

受講料:13,200円(3カ月6回)

初めての方は、入会金500円、1年以上受講のない方は、再入会金500円が必要です。ただし1DAY、体験講座、70歳以上の方は入会金が不要です。
体験や受講希望の方は事前にお申し込みください。価格はすべて税込です。

講師

大村 雅章

講師プロフィール

金沢大学美術教育コース教授

持ち物

筆記用具

備考

事前にご予約ください。